日本では還暦、古希、喜寿など節目で長寿祝いを行うのが一般的です。
このような長寿祝いは外国でも行われているのでしょうか?
行われている国では、どんな贈り物が人気なのかも合わせてチェックしてみましょう。
海外の習慣が、贈り物選びのヒントになるかもしれません。
長寿祝いを行っている国はどこ?
世界各国の長寿祝いについて調べてみたところ、ほとんどの国でお祝いの席があることが分かりました。“長く生きるのはおめでたい”という気持ちは、世界共通なんですね。
また、日本で祝われている還暦は、中国から来た風習のため、中国や韓国では日本と同じように60歳のタイミングで長寿祝いが行われていました。
欧米の場合は、還暦という考え方がありません。
そのため、国によって長寿を祝う年齢がそれぞれ違い、50歳や60歳くらいから、お祝いを始めるケースが多いようです。
各国で行われている長寿祝いの中身が知りたい!
世界中で大切な人が長生きしてくれたことを祝う長寿祝い。
ですが、お祝いの仕方や贈り物の中身には、日本と大きな違いがあります。
世界のご長寿さんは、どんな長寿祝いをしているのか、国ごとに比較してみましょう。
中国の長寿祝い
還暦という風習は、飛鳥時代に中国から日本に伝わりました。
しかし呼び名は異なり、中国では60歳の誕生日を「花甲(かこう)」と呼んでいます。
この日用意する贈り物は、プレゼントではなくお金です。
紅包(ホンバオ)と呼ばれる縁起の良いご祝儀袋に入れて渡します。
また、60歳に限らず中国では、これからも長生きできるようにと、誕生日に麺料理を用意します。長寿麺と呼ばれ、誕生日の席に、欠かせない食事となっています。
韓国の長寿祝い
韓国も、60歳で還暦を祝う習慣が伝わっている国です。
この日は、豪華な食事会を開催したり、時には宴会場を借りたりして大勢で祝うこともあります。記念写真を撮ったり、家族旅行へ出かけたり、といったケースも少なくありません。
とはいえ、近年は韓国も高齢化問題を抱えていることもあり、以前よりだいぶ質素になっているようです。そのため、還暦を迎える人が喜びそうなプレゼントを用意する、お金を贈るのみのお祝い、といった形を取る家庭も増えています。
アメリカの長寿祝い
日本と同じく、アメリカでも60歳の誕生日を盛大に祝います。
60歳の長寿祝いの日をダイヤモンド記念日と呼び、ダイヤモンドをプレゼントと合わせて、盛大なパーティーが開かれます。
60歳だけでなく、50歳の誕生日に幸運を呼ぶと言われているシルバーコインを贈る風習もあります。シルバーコインがあることで、60歳の誕生日を迎えるまでのワクワク感が、より高まるでしょう。
イギリスの長寿祝い
イギリスでは50歳以降、10年おきに特別な誕生日祝いが行われます。
50歳、60歳、70歳、80歳、90歳を過ぎ、見事100歳を迎えたら、エリザベス女王からのメッセージカードを受け取ることができます。
このカードは101歳、102歳と毎年届けられるため、カードの数が長寿の証となるでしょう。パーティーは日本と同じく家族を中心に企画され、あっと驚くサプライスを多数仕掛けるという特徴があります。
そのため、決まった贈り物の習慣はなく、相手が驚きそうなもの、喜びそうなものを探りながらのプレゼント選びになるでしょう。
フランスの長寿祝い
フランスでは20歳を迎えた後、10歳ごとに大きなパーティーが行われます。
日本と同じように、60歳のお祝いもありますが、この日は10歳の区切りという位置づけで、一番盛り上がるのは40歳の誕生日です。
フランスの場合、誕生日を迎える本人がパーティーを企画し、家族や友人、職場の人間などを招待する形が一般的です。10年ごとに成長した姿を披露しながら、関わってくれた人たちへ感謝をする日となっています。
ドイツの長寿祝い
ドイツの長寿祝いは60歳、70歳など10年ごとの節目で行います。20歳、30歳などのお祝いも盛大ですが、もっとも盛り上がるのは日本と同じで、60歳の誕生日です。
ドイツの長寿祝いや誕生日祝いは、パーティーがメインです。
誕生日を迎える人間が主催となり、自ら誕生日ケーキを焼いて、職場などへ持ち込むのもお約束です。
夕方から日付が変わるまで、ダンスや飲食を楽しむことも多く、明るくにぎやかな宴席となるでしょう。ゲストはプレゼントを用意しますが、日本のように決まった贈り物はありません。
また、誕生日を非常にとても大切にする性格で、参加できない場合も、電話やメッセージカードでお祝いの気持ちを伝えます。
タイの長寿祝い
タイの長寿祝いは日本と同じ60歳から始まります。
その後は72歳、84歳……と12年ごとに長寿祝いが行われ、72歳のお祝いがもっとも豪華なものとなります。
日本と大きく違うのは、長寿祝いが宗教的な意味を持つ点です。長寿祝いを行う誕生日の朝にお寺を訪れたり、お坊さんに来て頂いたりして、仏様へ感謝の気持ちを伝えます。
その後は、メインとなる盛大なパーティーが行われます。ゲストは贈り物を用意しますが、相手に合わせ思い思いの品を持参する習わしのため、日本のような定番ギフトはありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
世界中で、人生の先輩への感謝や尊敬の念を込め、様々な形での長寿祝いが行われていました。
アメリカのダイヤモンド記念日をのぞいて、ほとんどの国で決まったプレゼントがないというのも意外でしたね。
豆知識として覚えておけば、還暦や長寿祝いの席のトークが弾みそうです!