日本の退職祝いと言えば、会社では花を渡したり、プレゼントを用意したり。
家庭では、今までを労い、美味しい食事で乾杯、というのが定番ですよね。
この退職祝いですが、世界中ではどのような過ごし方をしているのでしょうか?
海外の退職祝いについて、くわしく調べてみました!
そもそも海外には定年があるの?
日本の退職祝いは、定年のタイミングで行われるのが一般的。
そこで気になるのが、海外にも定年という制度があるのかどうかです。
早速、世界の定年事情を調べてみたところ、国によって大きな差があることが分かりました。日本でも
「定年を65歳にしよう」
という動きが盛り上がっていますが、少子高齢化は世界中で進んでいる現象。そのため、どこの国でも定年年齢が上がりつつある、という傾向がありました。
そんな中でも定年年齢が低いのが、アラブ首長国連邦。
平均して50歳くらいで、退職してしまうそうです。20歳で就職した人が100年生きる場合、100年のうちの30年しか働かない計算になりますね。
現在は50歳定年が平均ですが、15年ほど前は40歳で退職できたというから驚きです。
一方、アメリカでは、なんと定年制度が禁止されています。
年齢による差別を防ぐための決まりで、退職するタイミングは一人一人が自分で決めるシステムです。
自分で退職の日を決められるアメリカであっても、以前は60歳以前が平均だった退職年齢が、現在は65歳くらいまで上がっています。医学の発展で寿命が長くなったこと、そして景気が不安定なことが、その理由のようです。
その他、多くの国では、年金がもらえる年齢=定年、という例が多くみられました。
日本では60~65歳で定年を迎えるケースが一般的ですが、これは世界の平均定年年齢とだいたい同じくらいです。
それでは、世界の定年についての考え方が分かったところで、次に退職の日の祝い方をみてみましょう。プレゼントを贈る、というのがどの国でも一般的ですが、その中身が変わっている国も多いので、チェックしてみてくださいね。
盛大なパーティーでお祝い!アメリカの退職祝い
アメリカでは、家族だけでなく仕事でお世話になった人を招いて、盛大にパーティーを行う習慣があります。自宅を飛び出して、会場を借りる場合もあり、招待された人はお花やプレゼントを持参します。
豪華なパーティーの場合は、結婚式のように、仕事で頑張ってきた功績をスライドショーで流したり、会社の仲間からメッセージをもらったりなど、就職から退職までを振り返る場となっています。
プレゼント選びに要注意!韓国の退職祝い
日本でも、別れを連想させるハンカチや、まだまだ働いてください、というイメージの強いビジネスグッズなど、贈り物に選ばない方が良いアイテムがいくつかありますよね。
このように、韓国の場合も贈ってはいけないプレゼントが存在しています。
日本で働く韓国人の方へ、うっかり選んでしまわないように、覚えておきましょう。
「靴」
韓国では、靴の贈り物はタブーとされています。この靴を履いて、立ち去ってくれ、という意味が込められているため、絶対に贈り物に選ばないようにしましょう。退職祝いだけでなく、友達や恋人へ贈るのも厳禁です!
「男性への花」
日本では男女問わず退職祝いに花が登場しますが、韓国では花は男性から女性へ渡すもの。男性上司の退職祝いに、お花を選ぶのはNGです。
その他にも、呪術を連想させる人形や、相手との関係が切れてしまうナイフ類の韓国人が嫌う贈り物。韓国人上司がいる場合は、注意しましょう。
プレゼントが値札付き!?中国の退職祝い
日本では、贈り物の金額を相手に知られるのはタブー。
とはいえ、そのままでは、お返し選びに困るため、こっそりインターネットで定価を検索した、という経験がある方も多いと思います。
こんな日本人には、にわかに信じられないのが中国の退職祝い。
なんと、値札付きでプレゼントを渡す例が多いんです!
中国では、贈り物金額=気持ちの大きさ、だと言われています。
そのため、こんなにもあなたのことを想っています、という気持ちを表すため、値札付きでプレゼントを渡すんです。
このような考え方のため、日本のようなおすそ分けは好まれません。
「お菓子をたくさん貰ったからあげる」
という表現ではなく、
「有名な菓子店の商品だから、是非あなたにあげたい」
という言葉を添える必要があります。
定年からが人生のスタート!フランスの退職祝い
フランスは年金制度が充実していることもあり、多くの人が定年後自由に暮らすのを楽しみにしています。
「退職後どうやって生活していこう……」
と悩むことが多い日本人とは、正反対ですね。
フランスにも、仲間や友人から退職祝いを贈る習慣があります。季節に合わせた花束やチョコレート、ワインが特に人気のようです。汚い人を表す掃除アイテムや、墓前に供える菊の花だけは避けるようにしましょう。
まとめ
長年頑張ってくれたことに感謝する退職祝い。
国によって、考え方や贈り物に違いがあって面白いですね。
海外の方からは、日本の工芸品なども喜ばれるそうです。
勤め先に外国の方がいて、退職祝いの贈り物で迷っているなら、和のテイストが感じられるプレゼントを選んでみましょう。