伝統を重んじるイギリス式ウェディング
婚姻届けだけでは法的に結婚できない?
日本では結婚式と役所の手続きは別に行われるものですが、イギリスでは婚姻届けの記入から提出までの一通りの流れ=結婚式となります。記入済みの婚姻届けを提出するだけで法的に婚姻成立ということはできません。式が行われる場所は宗教、無宗教で変わってきます。イギリス人の大半がキリスト教なので、その場合は教会が一般的で、神父さんが進行役を務め婚姻届けへの記入、サイン、提出まで行われます。無宗教の場合は役所で式を執り行うこともあります。役所には婚姻手続き専用ルームがあり、そちらで役人さんが神父さんのように式を取り仕切り、協会と同様に婚姻届への記入から提出まで流れに沿って行われます。
気軽な雰囲気の披露宴
披露宴は日本のようにホテルで行われることもありますが、レストランやパブを貸し切りにしたり、自宅の庭でBBQやケータリングを呼んで行われることもあります。生バンドや、若いカップルではDJを呼ぶこともあり、日本の様に常に着席してかしこまった雰囲気ではありません。また、一般的に食事代は新郎新婦が負担しますが、ドリンクは各自がバーで購入するというスタイルなので、ゲストはみんな自由に会場内を動きまわり、食べたり飲んだり、誰かと話したり、音楽に合わせて踊ったりと、それぞれがパーティーを好きなように楽しみます。
ご祝儀の代わりに用意するものとは
また、日本の様にご祝儀という習慣はなく、一般的なのは「ウェディングリスト」というプレゼント方法です。これは新郎新婦が事前に欲しいものをリストアップしたウェブサイトのリンクをゲストに送り、ゲストはそのリストの中から贈りたいものを選んで購入します。誰かが購入するとその商品がリストから消えていくという仕組みです。既にプレゼントの内容が分かっているので貰ったときのワクワク感はありませんが、逆に言えば気に入らないプレゼントや他のゲストと重複したものを貰う心配もなく、新婚生活に必要なものを揃えることも出来るので、ある意味合理的かもしれません。
女性は帽子?結婚式のドレスコード
最後にゲストの服装ですが、日本と同様に新婦のドレスと被ってしまう白いワンピースは絶対にタブーです。また、黒いドレスも縁起が悪いとされるので避けましょう。男性はシャツ、ネクタイにジャケット、女性は華やかな色のワンピースが良いでしょう。また、ガーデンウェディングの場合など、女性は大きな帽子を被ることもよくあります。折角なので日本の正装である着物を着ていくと喜んでもらえるかも、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、披露宴では新婦より目立たないようにするのが原則なので、特別に新郎新婦からリクエストでもされない限り、着物は避けた方が良いでしょう。