皆の合意がないと結婚できないイタリア式ウェディング
皆に認めてもらうまで結婚できない?
歌手の宇多田ヒカルさんが結婚式を挙げたことでも話題になったイタリア。イタリアでの結婚式は、まず婚姻の許可を取るところから始まります。婚姻には二種あり、教会で神父さんの前で婚姻届けに記入する方法と、役所に届けを提出する方法です。役所に届けを提出と言っても日本の様にただ婚姻届けに記入すればよいわけではありません。まずは、Mr○○はMss○○と結婚をしたい、という意思を役所の壁に貼りだし、その張り紙に対して異議申し立てがないか二週間様子を見ます。無事何事もなければ晴れて婚姻届けを提出できることになります。もう一方の教会で挙げる場合はその役所での作業に加え、教会にも同様の紙を貼り出したうえで、更には神父さんから結婚の意思や心構えについての面談を受けなければなりません。面談の後、結婚の意思が変わらないことを確認したうえでやっと婚姻届けを提出できます。
フラワーシャワーならぬ、ライスシャワー
婚姻届けを提出して教会から出てくると、家族や友人たち招待客からライスシャワーと言って米粒を投げられる伝統があります。フラワーシャワーは有名ですが、ライスシャワーは南ヨーロッパの伝統で、たくさんの子供に恵まれるように、食べるものに困らないように、といった願いが込められていると言われています。
道行く人が花嫁さんにキス?
その後、写真撮影で街中を歩いていると、道行く人々にキスをさせることがあります。いくら情熱の国イタリアだと言ってもいきなりキス‥と驚くかもしれませんが、実はこれもイタリアの伝統のひとつ。新婦さんにキスをすると幸せになれるという言い伝えがあります。キスとはいっても手の甲や頬などで、突然唇を奪われることはありません。
憧れの古城でウェディングも
イタリアの披露宴では日本の様にホテルを会場とすることはほとんどなく、大きな邸宅の庭が会場として人気です。自分たちの家ではなくても、大邸宅に住んでいる親戚や友人に借りることも多いそうです。金銭的に余裕のあるカップルなら、古城を貸し切って披露宴を行うこともあるそうです。お城での結婚式、女性なら誰でも憧れるのではないでしょうか。
イタリア人の食へのこだわりとは
そのほか美食の国イタリアならではと言えるのは、披露宴で出される料理のレベルです。招待客は料理で結婚式の良し悪しを判定することが多く、このお料理がいまいちだとどれだけ素晴らしい式だったとしても台無しになってしまうとも言われているので、大変なプレッシャーです。ですから、カップルはメニューをシェフと一緒に時間をかけて相談して、みんなに満足してもらえるよう気を配ります。